14歳からコスメを手作り!ベルリン産のオーガニックコスメ「Cremekampagne」が伝えるオーガニックであることの本質とは?
ベルリン在住ブロガーのwasabiが「女性目線のベルリン」をお届けする本連載も4回目。今回は、今日本でもじわじわと注目されている「オーガニックコスメ」についてお届け!
あまりイメージがないかもしれませんが、ドイツにはまだまだ知られていないたくさんの良質なコスメがあります。その中でも、今回紹介する「Cremekampagne」の創始者Birgit Raether(以下バージット)さんのお話からは、そもそも「なぜオーガニックが良いのか」、「なぜ手作りが良いのか」という日本でのブームからは見えにくい本質が見えてきました。自分に合う化粧品がなかなか見つからなくて困っている方必見のインタビューです。
始まりは、「自作コスメ」!
筆者:Cremekampagneのコスメはまず、包装がシンプルで無駄がないところが素敵だなって思って声をかけました。販売しているコスメは全てが手作りで、オーガニックで、ビーガン(動物性の成分不使用)なのですか?
バージット:はい、そうです。私はもともとたくさんアレルギーを持っていて、市販の化粧品を使えなかったんです。だから14歳の時から自分でコスメを手作りし始めました。かなり昔のことですが、最初はオイルとヘビークリームを自分で作ったのが全ての始まりです。
筆者:14歳からコスメを手作りするなんて、すごいDIY精神ですね。そこからどうやってビジネスを始めることにしたのですか?
バージット:その数年後かな?私はとあるドイツのテレビ番組に取り上げられたんです。それは毎週なにかを手作りする人を紹介する番組だったのですが、それをきっかけにたくさんのクリームを開発して、学生のときにはお店で自分の作ったオイルやクリームを販売していました。卒業してからは別の職種に就職してしまったので化粧品を作ることはやめていましたが、子供ができてそのまま会社で働くのが難しくなったことをきっかけに自分で会社を立ち上げてネットでクリームを販売してみることにしたんです。でも書類の手続きがた〜くさんあって、ちゃんと開始するまでに2年はかかりましたけどね。今はもう8年目です。
1人1人に合ったコスメを。
大量生産では不可能なことを実現できるメリット
筆者:ドイツはオーガニックの先進国でいろいろな製品が出ていますが、Cremekampagneが他の製品と違うところは何ですか?
バージット:私たちの製品が他のオーガニック製品と大きく違うのは、「フレッシュさ」と「ハンドメイド」にこだわっているところです。どこかの会社が大量生産して販売しているわけではなく、全て自分たちの手で作っています。そして、使っているオイルはすべてオーガニックの植物からコールドプレスした純粋なオイルのみを使っています。
たとえば、私たちはマカダミアナッツからもオイルを作ります。マカダミアナッツをコールドプレスで圧縮してオイルを抽出するので香りも、そして味さえもそのままマカダミアナッツなんです。
でも、市販の化粧品は普通抽出したオイルを高温で蒸溜します。するとそうした素材本来の香りや味はもちろんなくなってしまいます。
筆者:それは、長期間保存できるように蒸溜するのでしょうか?
バージット:そうです。長期間保存するため、フレッシュさを保つために蒸溜します。工場からお店に出荷されるまで時間もかかりますからね。大量生産の場合在庫として保存される期間なども考慮しなければなりません。その点私たちは注文を受けてから手作りでコスメを作って、自分たちのところから直接お客様へ発送します。
筆者:あー、それはすごく良いですね。その人のために丁寧に作っている感じがします。
バージット:それと、私たちはお客様1人1人の好みも聞き入れます。例えば「この製品が好きだけどマカダミアナッツの匂いが嫌いだから取り除いて欲しい」と言われればその人のためだけにマカダミアナッツを除いた製品を作ります。アレルギーがある人にも対応できます。
肌の質や、コスメの好みはもちろん1人1人違います。だから、私たちのやっていることは大量生産の化粧品では実現できないことでしょう。
筆者:う〜ん、なるほど!日本ではオーガニックの製品が大量生産されているけど、少量で手作りだからこそ、オーガニックであることの意味があるような気がしますね。
スムーズな付け心地がクセになる!
Cremekampagneおすすめの商品
筆者:ちなみに、バージットさんおすすめの商品はどれですか?
バージット:う〜ん、全部おすすめだけど・・・(笑)強いて言うなら、春先に向けてこのアロエベラ・ジェルがおすすめです。これは夏に一番売れています。付け心地が本当にスムーズで付けるとすぐに爽快感があるの。
筆者:あ〜気持ちいいですね、これ!すべすべする!匂いもかすかにフルーティーで良い。でも私、個人的にこのリップバームが気になります。私はクレンジングオイルが嫌だから石けんで落ちるコスメしか使いたくなくて・・・この色付きリップバーム、取材中だけど買います。(笑)
バージット:ドイツは乾燥していますからね。それは*印が付いている成分は全てオーガニックで、ナチュラルな成分にこだわっています。
筆者:ところで、Cremekampagneの製品は日本からも買えますか?
バージット:残念ながら、まだ日本への流通は整備できていないんです。でも、日本でも販売したいです!どうしたらいいのかしら?(笑)日本は化粧品の輸送に規制があるのか分からないから・・・まずはそれを調べなきゃね。でも、ヨーロッパには配送できるので、ヨーロッパに住んでいる人は是非オンラインショップをチェックしてもらえたら嬉しいです。
日本上陸前のコスメ、「Cremekampagne」を是非先取りチェックしてみてください!
【Cremekampagne】
ウェブサイト:http://www.cremekampagne.de/cremekampagne/
2014年獨協大学を卒業後フリーランスのライター・翻訳家としてドイツ・ベルリンを拠点に活動中。ブログ「WSBI」ではより詳しいワーホリ関連情報とフリーランス関連情報を発信中!ドイツで見つけた日本文化を紹介するTadaimaJapanでの連載、「ドイツで日本発見!」もお見逃しなく!