楽観的=ポジティブ
OPTIMISTIC
英和辞典で調べてみると
楽観的な、楽天主義の、
深刻に悩んだりせず、気楽に考えること。
日本人が「楽観的」と聞くと、どこか「能天気」というイメージを持ってしまいがち。
しかしアメリカ人は正反対。
英英辞書でoptimisticの意味を調べると、
将来の成功に向けて希望や自信を持っていること。
とあります。
日本では楽観的であることはあまり評価されない。
しかし考え方を少し変えると、楽観的だということは前向きであるという捉え方もできる。
単語一つをとっても解釈が国によって全く違ってくる…
そんなことをふと考えさせられた今回のカフェ。
「Be Optimistic」をご紹介させていただきます。
観光客からビジネスマン、様々な人が入り乱れるミッドタウン。
クラクションやパトカーのサイレンの音が常に鳴り響くような地区でありながら、そんな騒音さえも聞こえなくなってしまいそうな素敵でおしゃれな空間。
人々がせわしなく行き来するミッドタウンではめずらしくゆっくりとできる場所をさらっと作り出している。
そんな素敵空間でコーヒーコンサルタント兼バリスタとして活躍しているのが今回の主役、ギリシャ出身のStelios(ステリオ)さん。
このカフェのコーヒーへの情熱は半端ではない。
店の様々なところにステリオさんのコンサルタントとしてのこだわりが見え隠れしている。
エスプレッソマシーンはもちろんLa Marzoccoの一流のもの。
水にもかなりこだわっており、性能のいいフィルターマシンで水を濾過することにより、エスプレッソ抽出の際にコーヒー豆のクオリティーを最大限に引き出す。
回転が常に早いカフェのため、ヨーロッパから輸入された自動ポアオーバーの機械も導入されており、ハイクオリティーなコーヒーを能率的に提供することにも徹している。
一番注目して欲しいのがエスプレッソ。
ここのカフェでは基本的にコーヒー豆はCounter Culture Coffeeのものを使っているのだが、エスプレッソドリンクのみ定期的にニューヨークにある様々な焙煎所から仕入れる予定。
手間がかかるだけでなくコストもかかるこの戦略、ステリオさんのチャレンジ精神を感じた瞬間でもある。
しかしそれも彼のお客様に満足してもらいたいという気持ちからきているそう。
お客様それぞれ一番好きなコーヒーの味を見つけて欲しい…
という願いからエスプレッソの豆をローテーションすることを決意したそう。
コーヒーコンサルタントとしてニューヨークで活躍中の彼。
ニューヨーク市内でも色々なカフェの立ち上げに携わってきましたが、もともとギリシャ出身の彼はギリシャでもその腕をふるっていたそう。
10代の頃から地元のカフェでバリスタとしてバイトを始め、その後カフェの経営もしていたステリオさん。しかし近年ギリシャの経済状況は危機的状況に陥りビジネスは破綻。それを機にカフェはたたむことになるがピンチはチャンスに、アメリカに渡米することを決意。
アメリカに来てからは1からのスタート。
慣れない英語を学ぶことから始め決して簡単な道のりではなかったはずですが、ギリシャで培ったコーヒーの豊富な知識と朗らかで素敵な性格のステリオさん、コーヒーコンサルタントとしてニューヨークのコーヒーの世界に瞬く間に溶け込んでいきます。
今は言語の壁も超え、色々なカフェの立ち上げに携わっているステリオさん。
今後は自分自身のカフェを持つ、という夢を実現させるために日々努力中だそう。
余談ですが、インタビュー中ステリオさんの友人含め、カフェを訪れていたお客さんも気さくな方が多く、ついついいろんな方とお話をしているうちになかなかインタビューが進まないという不思議な事態に。
ニューヨークにはやはり様々な人が世界中から集まっていることを肌で実感。
ギリシャを飛び出しニューヨークへ来たステリオさん。
著者も日本を飛び出してニューヨークに来た一人。
国境を越えてもコーヒーを通じて世界を垣間見ることができる…。
そんな色々な出会いがあるカフェってやっぱり素敵だなぁ、と再確認した今日この頃でした。
Be Optimistic
260 West 39th Street, New York, NY 10018
https://www.facebook.com/optimisticcafeny/
兵庫県に生まれ育ち、中学卒業と同時に日本を離れカナダの芸術高校ダンス科へ進学。
卒業後はアメリカHartford大学ミュージカル学科に進学し、在学中多数のプロのステージに出演。4年間ミュージカルを学び、博士号を取得。
大学卒業後NYに移住、Daniel Hoff芸能事務所に所属し、プロとして活動中。
現在、舞台やオーディションの傍らカフェ巡りをしている様子をインスタグラムで更新中。
Instagram: @coffeenyc_riza