日本のメディアからは知ることのできない韓国と日本の歴史!歴史認識について考えよう
ここ数年、日本と韓国の国交関係がだんだん悪くなってきて、日本にも嫌韓感情が沸きあがってきていることがテレビでも取り上げられています。韓国人の友人も多い筆者には、二つの国の間にどんな歴史があれ、国の主導者が相手の国民の気持ちを煽るようなことをしたのであれ、韓国人を嫌うということにはなりません。しかし、韓国人の「反日感情」というのは教育と共に育てられているというのを筆者も自分自身の経験で感じたことがあります。
例えば、筆者が一時期通っていた海外語学学校の授業中に、こんな事件がありました。韓国人生徒が日本人生徒にした「戦争中に日本人が韓国人にしたことをどう思うか」という質問に対し、日本人生徒が「歴史は苦手だから何があったのかよく知らない」と答えたところ、韓国人生徒が怒って殴りかかったのです。日本人として、今の若い世代の韓国人がそんな反応をしたことに驚きましたが、もしかしたら同世代の韓国人はその韓国人の気持ちがよくわかっていたのかもしれません。こんな経験もあり、実際に韓国で歴史を知ってみたいと思ったのです。
韓国のソウルに「戦争記念館」というのがあります。訪れたタイミングが関係しているかどうかはわかりませんが、筆者が訪れた時、館内にほぼ日本人を見かけなかったことに少し驚きました。韓国は、今や日本人旅行者が最も多い国の一つ。そのほとんどの目的はショッピングやエステ、グルメなんかで、博物館を訪れる観光客はほんの一握りなのかもしれません。
反日、嫌韓がこうまで取りざたされている中、戦争記念館に行けば韓国が日本をどのように表現しているかがわかるかもしれないと思って訪れましたが、広い館内の中、そのほとんどは朝鮮戦争やベトナム戦争の史料。さらに古い歴史まで遡る歴史博物館エリアにいって、初めて日本についての記述を見つけました。
最初に見つけたのは倭と高麗。中学校の歴史で習ったことがありますよね。倭というのは昔の日本、高麗というのは韓国のことです。説明文に目を通していくと、倭が幾度も高麗を攻撃していたことがわかるのですが、倭を撃退したということが華々しく書かれているのがとても興味深いんです。「五千人もの軍勢を引き連れてきた倭に、わずか三千人しかいなかった我々が素晴らしい勝利を収めた」というような感じ。日本は人数も多く、武器も色々な手法を使って攻撃してきたのに、それでも韓国が勝ったんだという書き方。負けた戦いでは「二度も台風が来たために負けてしまった」と一言。そしてこの時代にも大きな影響を及ぼしている日本による占領期間についての記述の中には、「この35年間は日本の支配下にあったが、この後にも先にも、我が国が外国に占拠された歴史はない」とありました。どれも事実ですが、この書き方から既に、韓国と日本の「歴史」認識が違うことが想像できます。
これらはあくまで筆者の見解です。しかし、日本にいるだけでは日本人としての視点、韓国にいるだけでは韓国人としての視点でしか物事を見ることができません。歴史は変えることができず、実際にあった過去。それをどのように考えるかは、人それぞれですが、少なくとも相手の国にいって、その国で何かを知ろうとすることは大切なのではないでしょうか。日本の隣の国、韓国。両者の理解がこれからもっと深まることを切に願います。
大学時代、将来の夢がなくても、英語が出来れば将来役に立つ!と言われた1ヶ月後、人生初海外のオーストラリアへ短期留学。自分がいた世界の小ささに気付き、そこから旅を始める。バックパッカーで旅をした総期間は3年。旅を通じて習得した英語を磨き、英語教授法TESOL習得後、英会話教師となる。旅中で出会ったフランス人と結婚し、現在1児の母。