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07. アメリカ人に日本食を好きになってもらうための4つのポイント

陳 佳奈

皆さまこんにちは。ご無沙汰しております。今年の2月末に娘を出産し、母親業に奮闘する日々です。出産直前に受けた実技試験は無事合格していました!今は研修医応募に必要な最後の試験に向けて勉強中です。赤ちゃんの世話をしながらなのでなかなか思うようには進みませんが、コツコツと少しずつ進めています。

そして今は娘とともに日本に一時帰国中。NYに移住してから初めての約2ヶ月の長期帰国。日本の夏を堪能するのも5年ぶりです。
「仕事を始めたらこんなチャンスはもう無いかもしれないし、僕と結婚したことで家族と離ればなれになってしまって申し訳ない」ということで夫が勧めてくれ、実現しました。自分で提案したのに、寂しくなって長期帰国を勧めたことを後悔していました。笑

そんなわけで今回は日本食に関することをテーマにお届けしたいと思います。
国際結婚で一番問題となるのが毎日の食事ではないでしょうか。やはり、慣れた味が一番、というのが人間の性ですよね。日本人同士の夫婦でも好みの味付けが違ってどちらに合わせるか問題になることは多いと思うのに、育った国が違えばなおさら。
自分の好きな食事を好きになってくれれば、一緒に家庭で楽しめて結婚生活がより充実すること間違いなし!

まず一番大事なことは「第一印象」。最初に出す日本食でいい印象を持ってもらうことが好きになってもらうための一番のポイントです。では第一印象をよくするためにはどうすれば良いのか。結婚生活を通して私が感じたポイントをお伝えします。

1. 最初は匂いが強いものは避ける

アメリカ人は魚や発酵食品などの強い匂いに慣れていない人が多いです。なので最初は匂いの強いものは避けた方が無難。例えばしめ鯖、強めの鰹だし、鰹節、納豆、しらす干しなど。いきなり匂いの強い物を出してしまうと、「日本食はクサイ」というイメージを持たれてしまう可能性があり危険です。
ちなみに夫はいまだに鰹節はかけたがりません。「fishy(魚くさい)」のだそうです。

2. 見た目がイマイチのものは出さない

お料理は見た目もとても大事。不思議な見た目のお料理は慣れるまでは避けた方が無難です。例えば白和え(ぐちゃぐちゃに見える)、もずく(海藻に慣れていないので謎の物体に見える)、大量のしらす(小さな魚が大量にいることに抵抗がある)、大量のワカメ(ぺたっとしていて謎の物体に見える)など。最初に「日本食ってなんだか不気味」というイメージを持たれてしまうとそれを払拭するのはひと苦労です。美味しいことを知っていれば見た目も気にならないのですがね…。これらの食品は上級編に取っておきましょう。

焼き鳥も外国人に人気のオススメメニューです。

3. 子供の好きなメニューから出してみよう

日本の家庭食も立派な日本食ですよね。それを好きになってもらえたら家庭での食事が楽しくなります。ハンバーグ、カレー、オムライス、トンカツ、コロッケ、焼き鳥、お好み焼きなど、いわゆる“子供にうけるメニュー”はアメリカ人にも受け入れられやすいことが多いです。純粋な和食とは違うかもしれませんが「日本食って美味しい」というイメージを持ってもらうことがポイントです。メニューに迷ったら、子供に人気のメニューから選んでみましょう。

サクサクのトンカツもおすすめ。キャベツとお味噌汁がお代わり自由というと驚かれます。

肉好きの夫にはしゃぶしゃぶも人気でした!

4. お魚に挑戦してもらう時は新鮮なものが手に入るまで待つ

私は夫にぜひ焼き魚を好きになってもらいたく、一緒に日本に旅行で来るまで焼き魚を封印していました。NYで美味しいお魚はなかなか手に入らないから。
最初に日本に来た時に築地に連れて行き、そこで銀ダラの西京焼や鯛の煮付けなどを試してもらいました。世界一美味しいお魚が集まる築地でトライして嫌いだったら諦めもつきますよね。

これが夫が感動した築地の銀ダラ西京焼(右)。本当に美味しかったなぁ。

夫の場合はどうだったかというと、銀ダラの西京焼に痛く感動し、あれ以来「銀ダラ」の名前を出すと「ギンダラ…?」と、目がランランと輝くようになりました。笑
日本から持ち帰る貴重な銀ダラの西京漬を独り占め出来なくなったのは想定外でしたが(笑)、私の大好きな焼き魚の美味しさを共有出来るのは嬉しいものです。最初にイマイチな銀ダラを試して嫌いになってしまったら、もう次は挑戦してくれないかもしれませんからね。最初が肝心です!

「最初に美味しいものを」が最大のポイントです。美味しいレストランに連れて行くか自分の得意料理を最高の状態で出し、世界にどんどん日本食ファンを増やしたいものですね♪

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