ハイジの気分になれる!スイスの大自然に囲まれた村ベルヴァルト
ヨーロッパ諸国は世界中の観光客から旅行先として人気がありますが、中でもとりわけ日本人旅行者が多い国の一つがスイスです。筆者もアルプスの少女ハイジを見ていた幼少期から、スイスはいつか行ってみたい国の一つでした。スイスには数多くの小さな村が存在し、中でもアルプスの山腹にある村々はまさにハイジの世界です。今日はそんな景色が堪能できる小さな村の一つ、ベルヴァルトを紹介します。
ベルヴァルト(Bellwald)があるのはVallais地方。ローカル電車に揺られ、Fürgangen-Bellwald駅へ。駅は改札はもちろん、車掌もおらず、完全な無人駅。小さな駅のすぐ近くにケーブルカーが隣接しており、標高1600メートルに位置するベルヴァルドの村まで登っていきます。どんどんと高くなっていく視界と共に自分を囲むスイスアルプスの山々が見えてくる瞬間は最初の絶景ポイントです。
ゲレンデに隣接しているため、ベルヴァルドの冬はスキーやスノーボードなどのウィンタースポーツが楽しめます。隠れたスキーリゾートであるため、ベルヴァルドに住んでいる村人もいますが、多いのは別荘。スイスの都市に住む人たちが第二の家として持っていたり、複数家族で別荘として利用していたりする家があります。
しかし、ハイジの世界を楽しみたいなら季節は春から夏にかけてがベスト。観光客はもちろん、人の行き来も少なく、その場所にいることがなんだかとても特別な気分になります。気分はまさにハイジですね!スイスも都市部では夏は大変暑くなることがありますが、ベルヴァルトは標高が高いために夏でもとても心地よい気温です。
山腹の斜面に広がる小さな村には、美しいワイルドフラワーが咲き乱れます。様々な種類の花が咲くため、花畑はとてもカラフル。そんな絵に描いたような花畑はなかなか日本では見ることができません。少し村を下り、斜面を見上げれば木造の可愛らしい家の間に花が咲き乱れ、斜面を見下ろせば青々とした緑が続き、正面には周辺の万年雪を称える山が望めます。ため息がでるような絶景です。
冬場ゲレンデとなる斜面は夏になると緑が広がり、山登りができるコースが現れます。コースを登っていくと、脇に立つのはそれこそまさにハイジが住んでいるようなログハウス。二階の窓からハイジが顔を出しそうです。
ベルヴァルトには小さな木造教会がたくさんあり、自然に溢れた村の雰囲気にぴったり馴染んでいます。中でも聖アンナ礼拝堂は有名で、ロココ様式とバロック様式が合わさった建築様式は美しく、小さいながらも歴史ある雰囲気がとても素敵です。
木造なのは教会だけではありません。ベルヴァルトには築300年から600年というとても長い歴史を持つ古い木造家屋がたくさんあります。壁面の木が黒ければ黒いほど、年数を重ねている証。山の斜面で日を浴びて焼けて黒くなるんだそうです。そんな歴史ある家々の一つの内部を少し見せてもらえる機会があったのですが、中には今はさすがにもう使われていない糸つむぎ機や、1800年代から今も現役で使われている大きな薪暖炉がありました。さらに驚いたのは、とても低い天井。筆者は155cmほどしか身長がないのですが、それでも天井に手が届くほどでした。スイスでは自然災害がほとんどないため、古ければ古いほど家の価値はあがるんだそうです。
スイスに憧れる日本人は、きっとベルヴァルトのような景色に憧れている人が多いのではと想像しますが、都市部ではこんな絶景はまず見られません。ハイジになった気分に浸れるオススメスポットの一つです。
大学時代、将来の夢がなくても、英語が出来れば将来役に立つ!と言われた1ヶ月後、人生初海外のオーストラリアへ短期留学。自分がいた世界の小ささに気付き、そこから旅を始める。バックパッカーで旅をした総期間は3年。旅を通じて習得した英語を磨き、英語教授法TESOL習得後、英会話教師となる。旅中で出会ったフランス人と結婚し、現在1児の母。