03. アメリカで人気のグルテンフリー生活って?
皆さまこんにちは。NYはぐんぐんと冬に向かっています。これから街もきれいにライトアップされ、一年で一番ワクワクする季節の到来です。
今回は、前回のコラムで何度も登場した「グルテンフリー」生活についてもう少し詳しく紹介したいと思います。
グルテンフリーとは「“グルテン”をフリー(=無し)にする」ことです。
グルテンって何?という方は、コラムの最後に簡単な説明をつけたので見てみてくださいね。
ここでは私の生活を中心にお話します。
具体的にどんな生活をすればグルテンフリーになるかというと、小麦粉を使った製品を食べないようにすれば良いのです。パン、パスタ、ピザ、ケーキ、クッキー、シリアル、パン粉のついたフライなどが主なNG食品。洋食に使われる食品が多いですね。
アメリカの食生活はパンやパスタが中心だから大変なのでは?と思われるかもしれません。しかし実はアメリカ(特にNYなどの都市部)ではグルテンフリーは健康的なライフスタイルの1つとして根付いており、小麦を使わないパンやパスタなどの商品が豊富なので楽しくグルテンフリー生活を送ることが出来るのです。
例えばこのパスタもグルテンフリー。
グルテンフリーのパスタはこんなに色々な種類があります。色々試しましたが、米粉中心のパスタは値段が安くて買い求めやすいものの、食感がボソボソしたり麺同士がくっついたりしてあまりオススメできません。この中では「Ronzoni」か「Ancient Harvest」のものが食感もパスタに近くてオススメ!
イングリッシュマフィンを使った朝食も。
一見普通のパンに見えますが、このパンはグルテンフリーなのです。
この写真のベーグルもグルテンフリー。
これらのパンは「トレーダージョーズ」で購入したもの。このシリーズが一番パンに近くて扱いやすく、価格もお手頃なのでお気に入りです。(他のメーカーだと普通のパンの2~3倍の値段です。)タピオカ粉や片栗粉、米粉などが使われています。普通のトーストもあります。
これは米100%の麺で作った担々麺。タイ料理用の麺をAmazonで購入しました。ラーメンとは食感がかなり違いますが、気分だけは味わえます。笑
米粉麺はそうめんの代わりにもなります。お米の香りがほんのりすること以外は、そうめんと変わりません。
また、スナックが食べたくなったらお米のクラッカー(おせんべい)やコーンで出来たトルティーヤチップスを。トレーダージョーズに色々な種類が売っているんですよ♪
これはお米やキヌア、コーンで出来た素朴なクラッカー。日本のポン菓子が板になったみたいな食感です。味は軽ーく塩味がするかな?という程度の薄味。豆で出来たディップ「フムス」によくあいます♪
これはブルックリンにある「Fabiane’s」というグルテンフリーのスイーツを売っているお店のショーウィンドウ。
スポンジケーキは小麦無しだとボソボソして美味しくないことが多いのですが、ここのケーキはふわふわで完成度高かったです。
ちなみに日本でも大人気のマカロンは、アーモンドの粉を使っているので普通のお菓子屋さんで買ってもグルテンフリーですよ♪
ご飯中心の和食生活にすればグルテンフリーって簡単なのでは?と思えますが、実はお醤油には小麦が入っているので、“たまり醤油”や“小麦不使用の醤油”を使わないとグルテンを完全に避けることは出来ません。またラーメンやカレー、餃子の皮、お好み焼きなど日本で大人気のメニューにも小麦は使われているので、日本でグルテンフリーを実践するのはかなり大変だと思います。
NYではカレーと言えばインドカレーが中心で、インドカレーは小麦を使わずに作るものも多いので、きちんと選べばカレーもOK。魅力的なパンはわざわざ美味しいベーカリーを目指して行かない限り目に入ることがないので、つらいと感じることはありません。日本では美味しそうな香りを漂わせているパン屋さんが駅構内にもあったりしますからね…。私も誘惑に勝てる自信はありません。
最近は作っていませんが、米粉やアーモンドパウダーを使えば小麦無しのお菓子も自分で作れますよ♪
こんな感じで楽しくグルテンフリー生活を楽しんでいます。自宅ではほぼ100%小麦を排除していますが、パーティーや外食で美味しいパンやケーキに出会ったときは、食べちゃいます。私の場合重大なアレルギーがあるわけではなく、快適に過ごすために実践していることなので、自分の体と相談しながらストレスにならないようにしています。最近ブルックリンにオープンした一蘭のラーメン(もちろん小麦粉たっぷり)にも心惹かれていたりします。笑
どんな食材を使えばあのメニューに近いものが楽しめるかな?と工夫するのも楽しいものです。家で揚げ物を作るときは小麦粉の代わりに米粉や片栗粉で代用しますが、その方がサクッと軽い仕上がりになるといった新たな発見もあるんですよ。
私がグルテンフリーに興味をもったのは、一時期しっかり寝ているのに体が異常にだるい、お昼ご飯の後に異常に眠くなるということがあり、一体どうしてだろう?と調べ始めたことがきっかけです。その時ふと思い出したのが隠れグルテンアレルギーのことでした。
思い出すと、パンを食べた後によく眠くなっていたような…。そこで2週間完全にグルテンを抜いて生活してみたところ、妙な疲れがなくなり、体調が良くなったのです。それ以来、あの疲れた日々に戻りたくないという思いからなるべくグルテンを避ける生活を続けています。
なんとなくいつも体の調子が悪い、疲れやすいという方、まずは2週間だけでも試してみてはいかがですか?2週間グルテンフリーに挑戦していた時のメニューや、新しく試したものなどをブログの“Gluten free”の項目に載せていますので、興味あれば見てみてくださいね。
最後に、グルテンについての簡単な説明を載せておきます。興味のある方は読んでみてくださいね。次回は「アメリカ人夫のお弁当」をテーマにお届けする予定です。どうぞお楽しみに♪
【グルテンとは?】
「グルテン」は小麦に含まれるタンパク質のこと。小麦粉を水と混ぜて練ると粘りが出て来ますが、その粘り作り出しているのがグルテンです。グルテンのおかげでパンやケーキのスポンジがふっくら焼き上がったり、パスタが切れずにツルツルと楽しめたりするのです。
しかし、小麦粉を大量生産するために遺伝子組み換えを繰り返した結果、このグルテンに対してアレルギーを持つ人が増えたと言われています。食べた途端に顔が真っ赤になって、呼吸困難になって…というタイプのアレルギーではなく、本人は気付かないけれど実はじわじわと体に反応が現れているというタイプのアレルギーが多いようです。
有名人では、テニスの世界王者ノバク・ジョコビッチ選手がグルテンフリー生活にしてからパフォーマンスが向上したことで知られています。自身の体験や食生活を綴った「ジョコビッチの生まれ変わる食事」という本も出ているので、読んでみるとどんな感じなのかつかめるかもしれません。
グルテンに詳しいことは書くとキリがないのでこのへんで。興味があれば調べてみてくださいね。
東京に生まれ育ち、医大を卒業後、モデルを始める。
2011年、英語を学ぶためNYに渡る。
NYで3年間モデルとして活動した後、アメリカ人夫と結婚。
現在はアメリカで医師になるため、国家試験に向けて勉強中。
過去にはミステリーハンターをしたり、
2012年「さんまのラブメイト10」で5位に選ばれたりしたことも。
Instagram: @chinkana
Blog: 「Dr.モデルのハッピーNew York」
インスタではNYらしい風景を中心に
ブログではNYのレストラン情報などを週1程度で更新中です。